昨年(2014年)、ブレインジム170というコースの通訳をさせていただく機会がありました。
http://www.edu-k.jp/classad.html
著作権の問題があるので、詳しくはここでは割愛しますが、
この中に、横向きのレムニスカートを描いて、その人が、聴覚から学ぶのが得意か、視覚から学ぶのか得意かを見るレイジーエイトという方法がありました。他にも体で体験して学ぶのが得意、というカテゴリもあります。
帰ってきてから、生徒や親御さん、20人くらいでしょうか、描いてもらいました。大人は、比較的、聴覚と視覚のバランスがとれてくるのですが、それでも特徴が出ます。子ども〜青年期は、さらにどれかに偏って特徴が出やすくなります。
私は、驚くほど聴覚タイプでした。いい大人にしては、ずいぶん聴覚よりです。自分では、読むことがかなり多いと思っていたので、意外でした。イヤホンをいつもはめている、というタイプではありません。ただし、テレビは、ここ20年ほど、ほぼ、全くと言っていいほど見ません。そのかわりにラジオをよく聞いています。たぶんその影響もあるのでしょう。
以前から本は並行して何冊か読む生活ですが、最近は英語の本を何冊も並行して読む必要が出てきました。やはり日本語よりは辞書を引いたりしますので一手間かかります。
2013年、こどもが二人受験生で、家人も怪我で動けないときに、大人のための読書会を始めてしまいました。 非常に忙しく、でも本は読まねばならない。
時間が足りない!!
窮余の策で、Audibleで音声データを買い、聞いてみることにしました。
一番良かったのは、草むしりのときです。草むしりをしていると、他に何もすることがないので、音声に没頭できるのです。
流しっぱなしですから、多少わからないところがあっても、話は、どんどん進んでいってしまいます。
Life of Pi Audiobook | Yann Martel | Audible.com
この時、本は、Life of Piだったのですが、何度も何度もtarpaulinという言葉が出てきました。外で手は泥だらけだし、辞書も引けません。でも、何度も何度も出てくると、文脈から、あ、ボートにかかっている防水布のことだな、と、だんだんわかってくるのです。
algaeも音声だけだと(アレルギー?)などと最初は思いましたが、「海藻」のことだと聞いているうちにわかってきました。
結局、全部、本を最後まで、読まずに聞いてしまいました。最初、自分でもそこまでのつもりは実はありませんでした。
終盤、夏の庭で、内容のあまりのどんでん返しに、「えっ」と思い、ボーッとしてしまったのを覚えています。
このとき、全部詳細にわからなくても、とりあえずは、話の大筋が把握できれば良いのだ、という感触を掴みました。それでも感情は動きます。ラジオで日本語の朗読も聞きますが、全て傾聴し、一字一句理解している、ということは、ほとんどありません。劇場で集中して聞いているわけでもなく、何かしながら聞いていることが多いからです。
リスニングテストを受けているわけではないので、間違って聞いても減点もなし、楽しんで聞ければ良いのです。
もちろん読書会の本ですので、後で全て読みました。読むと、またもっと細かいところまで見ていくことになりますので、あ、こんな内容だったか、と、確認し、さらに理解は深まります。
聴覚タイプの人は、Audibleや CDを使って最初に流し聞きし、どのくらい自分が理解できるか、聞いてみると良いと思います。
自分が理解できているかどうかは、お話であれば、「自分の頭の中で映像化できているか」が、一つの基準になるのではないでしょうか。
聴覚タイプの難点は、自分が聴覚タイプなのでそう思うのですが、音から学んでしまうので、spellingが、非常に苦手です。字の並びではなく、音で覚えているので、いつもスペルに自信がありません(恥)。
それでも、聴覚学習が得意な人には、そのように、視覚学習が得意な人は、その特徴を生かした方が、楽ですし、無理なく学習できます。体を使った方が得意な人は、その方が能率が上がります。
つづく
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