音声教材とのセット読みのすすめ

これまでの多読の話を読んで、どのレベルの本から始められた方でも、みなさん、話すことや聞くことも、もっとできるようになりたいと思っていらっしゃるでしょう。

 

以下の「paddington」と「ぱでぃんとん」、どちらが聴きやすいですか。

 


paddington – YouTube

 


ぱでぃんとん – YouTube

 

すみません。「ぱでぃんとん」は、大変お聞き苦しかったと思います。

わざと、かなりひどい読み方をしています。

 

大きな問題点としてあげられるのは:

 

1)無いはずの母音が、いたるところに入っている

2)意味のまとまりを無視して読んでいる

 

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1)  日本語は、とにかくすべての言葉の音に母音(あいうえお)が、もれなく付いてくるので、日本語を母語としてずっと話して来た人は、どうしても母音を語尾に付け足しておかないと、言った気がしない、ものたりない気がして、例えば「t」で終われば良いのに「to」「tu」としたくなります。この母音を取る練習をしないと、いつまでも英語らしい英語になりません。また単語をつなげて読むこともできません。

 

いらない母音を言わないようにする練習をしましょう。

 

2)  音声教材を聞くと、朗読しているのは、プロなので、必ず意味のある語群は一息で読み、意味の切れ目で息継ぎをします。「ぱでぃんとん」の読み方のように、単語と単語をひとつひとつ別々に読んでいる限り、意味のまとまりはとれません。

 

英語が早くて聞き取れない、と思うのは、この意味のある単語のかたまりが、ある程度繋がって読まれたり、連なった音の一部が省略されたりするからで、その決まりがある程度わかれば、ナチュラルスピードを「速い」と思う感覚から解放されます。

 

例えば、such an unusual name は、

「さっちゃんあにゅじゅあるねいむ」 といった感じで読まれます。

もちろん、こんなに母音は入って来ませんが、便宜上日本語で書くとこんな感じです。

 

これを言えるようになるには、ちょっとした早口言葉の練習のような、何度も繰り返して言う練習が必要になります。言えるようになれば、聞き取れます。

 

こうした英語の持っている、いわばクセは、

 

音声教材を聞き込み、

自分の音声を録音し、

音源と比較し、

音源と同じように言えるようになるまで練習すること

 

で、学習できます。

 

もちろん、この過程で、1)の余計な母音も言わないようにする練習も一緒にします。

 

このとき、2つデバイス(機器)があると良いでしょう。

自分の聞きたいフレーズだけを、そこだけ手動で、何度も細かく戻してリピートできるパソコンやタブレット。これにイヤホンをつなぎます。もちろんCDプレーヤーでも良いのですが、CDプレーヤーは細かい巻き戻しが効かないのが難点です。

 

もう一つ、自分の声を録音できるデバイスを用意します。

たいがいスマホには録音機能が付いていますし、ガラケーにもついているものがあります。もちろんボイレコをお持ちならそれでも良いです。iPhoneiPod touchならユーティリティの中に【ボイスメモ】アプリが最初から入っています。カメラのビデオ機能を使っても良いですね。

 

何回も聞いて、どのフレーズを練習するか決めたら、イヤホンで音を聞きながら、

 

音源と同じ速度で、

同じ発音で

 

言えるようになるまで何度も何度も練習、録音します。

 

何度も何度もです。

 

どのくらいやればいいかというと、

 

できるようになるまでです。

 

最初は、100回やれば、できるようになるでしょう。

 

だいたい100回やろうとすると、

 

60〜70回くらいで、気が遠くなったり、吐きそうになったりしますが、そこを超えると違う世界が見えてきます。

 

で、100回やるころには、それはもう自分のものになっています。

 

うまくなってくると、100回もやらなくてもできますが、

最初は、今まで日本語でしか使ってこなかったため、使ったことのなかった

口の周りの筋肉と舌を英語用に鍛えなくてはいけないので、

回数を重ねる必要があるのです。

 

いきなりスパルタ式になった……感じですが、

 

でも努力せずに楽々うまくできるようになることってあまりないんじゃないでしょうか。基礎練はなんでも必要です。

 

特に謙虚に【レベル1】から始めようと思われた方は、良い機会ですので、簡単なお話を音声教材と同じように言えるようになるまで、じっくりやるのもとても良いと思います。最初焦るかもしれませんが、この簡単なお話で基礎固めをしておくと、その後、飛躍的にできるようになるはずです。ある程度、コツがつかめれば、応用がきくからです。

 

 

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