ありゃー、以前のエントリは5日でした。
今日は26日。光陰矢の如し。
ハーパー・リーのTo Kill A Mockingbirdを読んで参りまして、
11日に読了いたしました。
最期に私から参加者の方へ出した課題は、「なぜ、この題名なのか」でした。
To kill a mockingbird (モノマネ鳥を殺すこと)
このお話の背景には、1930年代のアメリカの南部におけるヒエラルキー(社会階級)が反映されています。
入植当時から、農奴としてつれてこられたプア・ホワイト。
その後、タバコや、綿花の摘み取りの労働力としてアフリカから連れてこられた最下層の黒人。プア・ホワイトの黒人への理由のない蔑みと差別意識。
プア・ホワイトの上にいる、労働階級の白人。
その上に居る、決して裕福ではないが、教育を受けた知識階級の人々。主人公のお父さんは弁護士です。その土地で、昔から住んでいる、ある種の特権階級の人々。
題名への問いです。
なぜ、うるさいbluejayは、打っても良いけど、優しく鳴くmockingbirdはだめなのか。
お話の中で、無実の黒人青年が、有罪になります。主人公のお父さんはその弁護士です。黒人の弁護をする、というだけで、一家はいろいろな災難に遭います。
参加者の方の一つの意見は、「無実の人を殺してはならない」という意味であろう、とのことでした。
それは確かにそうであろう、と、思います。
わたしが問いに込めた思いは、なぜ、bluejayは殺しても良くて、mockingbirdは殺してはいけないのか、ということでした。
殺して良いものと、殺してはいけないものの差はどこにあるのでしょう。
この小説が書かれたのは、1960年です。舞台は1930年代後半、第二次世界大戦前夜ですから、今とはメンタリティの違いはあって当然で、参加者の方もあまりの差別意識に内容が理解できないところがありました。
無実であっても、黒人である、というだけで、有罪になった時代です。
このあいだモハメド・アリが亡くなりました。彼は差別と戦い、今は、オバマが大統領です。そういう意味では、まさに21世紀は別の時代になったといえるのか、いや、どうか。
日本語の翻訳は、『アラバマ物語』です。名訳ですので、ご興味をお持ちの方は、日本語でも良いので、ぜひお読みください。
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次回、大人の読書会は、8月13日(土)9:00amです。
参加費 3,000円です。
課題図書は、ディケンズのA Tale of Two Citiesです。
わたしの準備期間のため、少し猶予をいただきました。
初回は24ページまでがターゲットです。
本をお買い求めの上、課題のページまでお読みになった上でご参加ください。
A Tale of Two Cities (Wordsworth Classics)
- 作者: Charles Dickens
- 出版社/メーカー: Wordsworth Editions Ltd
- 発売日: 1997/09/01
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 3回
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今回は、次回まで準備期間が少しありますので、参加してみたいなーと、なんとなく思われていた方は、チャンスですので、ぜひ8月からご参加ください。
毎月、第2、4土曜日の朝9時(ちょっと早いですが)から90分です。
詳しいお問い合わせは以下からお願いします。
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