英語教室えいごのいずみには、
10年越しで来てくれる人がいます。
今、大学生は一人ですが、
彼女は、小学校のときずっと通って来ていて、
高校生になって、また始めました。
彼女は、化学を専攻しています。
小説やニュースなど、今まで読んできたのですが、
いまひとつモチベーションが上がらない。
さて、どうしようかな、と、思っていたのですが、
有機化学の有名な教科書で、
マクマリー有機化学というのがあります。(あるそうです。)
学校でこれを使っているので、この原書を買い、
これを要約してもらうことにしました。
わたしもつきあって買いましたが、厚い!高い!
いちまんえん。
で、わたしはほとんど内容が良くわからないんですけど(いちまんえんなのに)
彼女は、嬉々としてこのsummarize(要約)を始めました。
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わたしは、以前、半導体パッケージングの工場で通訳・翻訳をしていたことがあります。
そのとき、「ああ、もっとエンジニアの人たちが、自分で英語が使えればいいのに!」
と、いつも思っていました。
ある程度は図面や数式で話せる人たちですが、
私は、門外漢なので、いろいろ教えてもらいながらの通訳・翻訳です。
私自身はたくさん勉強させていただいて楽しかったのですが、
エンジニア同士が直接やり取りができたら、
もっと時間の節約にもなるし、もっと深いつっこみなどもできるはずです。
また、そのとき、これからは、
日本の会社内で日本人同士で英語で話すようにはならなくても、
文書は、どんどん英語になっていくだろう、と、思いました。
訳している時間も、お金も、もったいないからです。
とても膨大な量の文書の翻訳は間に合いません。
もちろんfluent…いわゆるペラペラと話せればそれにこしたことはありませんが、
それよりも、専門家は、
文書で間違いなく相手との意思疎通ができて、
話すときも、必要なことのやりとりができるようになっていることが重要です。
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ここでアウトプットの話です。
わたしが彼女に提案したのは、
このマクマリーの要約を毎週ブログに書くことです。
そして、この本が終わったら、
こんどは他の専門書の要約へ移っていくことも提案しました。
今、理系の人たちの多くは大学院まで行きます。
彼女は今、学部3年生でこれを始めたので、
学部3年、4年、修士課程1年と、
3年間、これを続ければ、
英語と化学の両方の勉強になりますし、
膨大な資料にもなります。
その間に、だれか化学関連の人が、見つけてくれる可能性もあるでしょう。
こちらがそのブログです。
イラストが入ってかわいいでしょう?
就職活動の一環にもなります。
これが仕事になるかもしれません。
彼女のやりたいのは、今のところ品質管理( QA/QC )です。
わたしも品質管理部門にいました。
品質管理部門は、製品の最後の砦なので、
輸出をする会社であれば、海外とのやりとりは、必須です。
ぜひ、この取り組みを続けていこう、と、言っています。
地味ですが、夢のある取り組みです。
その人の運命に沿う教え方ができるとき、
わたしも幸せです。
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