ペーパーバックを読めるようになりたい(3)

 

Harry Potter and the Deathly Hallows

Harry Potter and the Deathly Hallows

 

 ハリーポッターのシリーズはこうしてみると、2001年から、8年間読んでいたことになりますが、別にハリポタを読んだからと言って、まだまだ英語と日本語をシームレスに読めるようになったというわけではありませんでした。

 

でもハリポタの本が届いて、ワクワク読んでいる期間は、日常生活の中でもアタマの中で考えている言語が英語に切り替わることが多くなる、という体験はできました。

 

英語の刺激を入れると英語で考える時間が増えるのです。考えていると、(あれ、これ、英語でなんていうのかな?)と思います。そうしたら辞書を引いて、また英語で文章を組み立てます。

 

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2007年の4月から半年間、The Spirit of Englishというコースに参加しました。毎日、Andrew Wolpert先生の指導のもと、英語でアントロポゾフィー(シュタイナー思想)を学びました。アントロだけではなく、シェイクスピアからシュタイナーの著作、英詩、自分でテーマを決めたプリゼンテーションなど、ここで、ずいぶん英語を読んだり書いたりする機会があったのですが、まだまだシームレスという感じにはなりませんでした。

アンドリュー先生には、

「なんで話すときはあんなに自信に満ち溢れているのに、文章を書くとこんなにだめなの?」

と、言われる始末。

(アンドリューは、誰にでもこういう言い方をするわけじゃありません。私は、打たれ強いので、多少乱暴に扱われていました)

 

読み書きが、まだ全然足りなかったのです。まず、読むのが、特に。

このころは、いっけんスムーズに見えるアンドリュー先生との会話も、まだまだなんとなく深いところまで入っていけない内容に終始していました。先生の言っていることはわかるのですが、こちらからの応答の語彙が圧倒的に足りません。

 

ご存知のように、国語のできる子は、大量に本を読んでいます。私は、勉強しないので、算数・数学の成績は芳しくありませんでしたが、本ばかり読んでいたので、国語は漢字さえやっておけば、 どうにかなってしまう人でした。

 

英語も一緒で、インプットの量が大事なのです。読書、読書、読書。

 

2009年、某大学の英文科の通信教育を1年間とりました。英語教室えいごのいずみを2001年から続けてきていましたが、英語を教えているのだから、英語の教員免許もとっておこうか、と、思ったのです。しかし、この時は、英語史や言語学など日本語のインプットが多く、英文を読む内容はあまり多くありませんでした。 教員免許をいただいておいて、こういうのもなんですが、もっと英文の内容が多くなくていいのかなあと思います。英語の先生は、英語で読まないと……。

 

大量に読むことになったのは、たぶんその後です。

えいごのいずみは、特に宣伝もせず、ご縁のある方が来てくださっているので、自分の子供の年齢が上がるにつれて、生徒の年齢も上がってきました。中学生以上になると、

「うちの子、英語の成績が悪いのでなんとかしたいんだけど」

というご相談になってきます。

 

他の教科はできるのに英語だけできない、という場合、その子がどの辺でつまづいているのかが解れば、成績はすぐに上がります。

 

その頃、たまたま来てくれた中三の男の子は、他の勉強はできるのに、英語だけできない、という人でした。

 

この生徒はパソコンで言えば、高速CPUを積んでいる人だったので、『マーフィーのケンブリッジ英文法』初級・中級を1年間で終えました。メインの問題点は、関係代名詞と疑問詞がごっちゃになっていただけだったのです。
 

マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)

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マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編) (Grammar in Use)

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 これは旧版です。新版は、紙がツルツルで、光を反射するので、目が疲れるのが難点です。ただ、新版の方がより自習には適した内容になっています。旧版は、誰かに作文の添削をしてもらうような設問が少しありますが、新版は自分で最初から最後までできるような作りに改定されています。

 

新版はこちらです。 

マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)

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英語の文法は、実は非常にシンプルです。むしろ、大変なのは語彙の多さです。スポーツも、ルールブックとにらめっこして座学ばかりしているより、早くボールを使ってゲームをしたいですよね。ゲームをしてみて、初めてそのスポーツができるようになる。

 

英語も読書で、語彙は確実に増えていきます。

 

また、ゲームをしていると、ルールブックに戻って確認する機会が出てきます。文法も「あれ?」と思ったら、そこだけ勉強しに戻れば良いのです。『マーフィー』はそういう時にとても便利な本です。

 

                                つづく

 

 

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