読むためのツール【辞書】アプリ

私が高校生のころの「電車のおじさん」がお気の毒だったのは、当時、紙の辞書しかなかったことです。そういえば、おじさんが辞書を開いているのを見たことがなかったかも……。

 

私も学生のころは、何冊も辞書を持ち運びすぎて、左肘を痛めました。

医者に「ああ、テニス肘ですね」と、言われたときには

「先生、私、右ききなんですけど……。」

 

まず、辞書は必要です。

今、紙の辞書を使っている人はよほど紙にこだわっている人だけでしょう。

 

今の状況が素晴らしいのは、以前は電子辞書が出て大喜びしていたのに、さらにスマホに辞書アプリも入れられ、買わなくてもオンラインで辞書が使えることです。

 

携帯電話に辞書が入っているなんて!いつでも辞書を持っていられるなんて! 

(わたしはガラケーiPad miniです。その前はiPod touch を使っていました。)

 

スマホタブレットをお使いの方は、辞書アプリが便利です。無料のものなどとケチらずにちゃんとした辞書を買った方が後々お得です。また、紙の辞書と比べると、とても安価です。

 

英語をどんどん読んでいくとき、頭の中で日本語に訳している暇はありません。英語で考えて、脳内で映像化していきます。そのために

 

英英辞典を使います。

 

わたしはiOSの情報しか持っていないのですが、

 

初めて英英を使う人は、LDOCE-ロングマン現代英英辞典 (¥3,000)が良いと思います。説明に使われている語彙数が限られていて、わかりやすいのが特徴です。

 

英語で考えるということは、dogと言ったときに「犬」という日本語に置き換えるのではなく、

 

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と、イメージを思い浮かべることです。(すみません、かわいい、うちの犬です)

 

Longmanのアプリでdogを引くと、ちゃんとシェパードの写真がついていて、その下に

“a common animal with four legs, fur, and a tail.  Dogs are kept as pets or traind to guard places, find drugs etc”と、あります。

 

英語 → 日本語 → 英語、は、通訳・翻訳です。

英語を読んでいくときは、訳さなくていいのです。英語だけで考えるようにします。

 

dogは、だれでもわかるので、例えば、tarpaulinを英英で引いてみます。Life of Piの漂流するボートの描写で何回も出てきます。

”a large heavy cloth or piece of thick plastic that water will not pass through, used to keep rain off things”

 

日本語ではなんというのか知らないけれど、「大きくて丈夫な布またはビニールで、水を通さないようにするもので、雨よけなんだな」ということが分かって、その絵がざっくり頭の中になんとなく浮かべば、それで良いのです。頭の中には「ターポーリン」という単語だけが残ります。これでOK。

 

Life of Pi

Life of Pi

 

 

それでも抽象的な言葉になってくると、英英だけでは……という人も多いと思いますので、英和・和英も入れてください。でも、特に最初は、なるべく英英を使った方が英語だけで考える癖がつきます。

 

私は ウィズダム英和・和英辞典2(¥2,900)を使っています。

普通の小説であれば、ほぼこれで不自由ないでしょう。

成句などもとても引きやすいし数も多く収録されています。

 

これは、わたしが入れているレファレンスです。

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ウィズダムLongmanは連携しているので、

例えば deviation を引いて、

“the difference between a number of measurement in a SET and the average of all the numbers or measurements in that set”

とあり、

「?」

となったら、その単語にタッチすれば、ウィズダムへ飛ぶポップアップが出ます。

 

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「偏差」

と、確認がとれたら、(英語ではなんだっけ?)と、またLongmanに戻る機能もついています。

 

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これらの辞書でカバーしきれないような専門用語は、私はネット上の

weblioを使っています。無料です。


英和辞典・和英辞典 – Weblio辞書

 

医学などの専門分野まで、ほとんどの単語をここで調べられます。

 

ただし、中学生にこれを使わせると、自分で考えずに全部これで機械翻訳したりするので、たまに禁止令を出すことがあります。

日記や問題集の宿題に使う人がいるのですが、機械翻訳したかどうかは見ればすぐわかります。

 

ぜったいこの子には思いつくはずのないような言い回しが書いてあるので、

「日本語ではどういうつもりで書いたの?」と、聞くと、もう忘れてしまっていて、そこに書いてある内容がわからない、とか、

 

自分の名前を組み込んだ作文の宿題が出されていて、自分の名前は、光輝(こうき)なのに、(仮名です)

” Mitsuteru, wake up!”

などと書いてきて、

「で、いつから君は『ミツテル』になったわけ!?君の名前は『こうき』でしょー!!」

丸写しにもほどがあります。

 

分別のある知的に成熟した大人は、ぜひ、お使いください。

 

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中高生は:

 

スマホは便利ですが、学校で携帯を禁止しているところもあるので、そういうときは電子辞書を使うか、まあ、学校によっては、学生は紙でがんばれ、ってことになるんでしょうけど、せめて電子辞書を使わせて欲しいですね……。重いからって辞書を持ち歩かなくなるより電子辞書を使う方が良い。

それから、こどもですので、大人には想定外のことをして、例えばiPhoneが使えなくなってしまい、iOSから、じゃあ、こんどはアンドロイドにしとく?なんて乗り換えると、辞書はそのまま無駄になりますので、ご注意ください。iOSなら普通はパソコンに同期してバックアップがとってあると思うので、あたらしいiPhoneにすれば使えますし、複数デバイスでも一回の購入で使用可能です。

 

こういうデバイスをまだ何も持っていない中学生の親御さんには、iPod touchをお勧めすることがあります。辞書として使えて、録音機能が使えて、音声教材も入れられるからです。家でWi-Fiを飛ばしていなくても、野良Wi-Fiでネットにつないで何か悪さをしそうで心配だ、というのであれば、インターネット接続を親がパスコードで管理すれば大丈夫です。

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