実は、日本語が大事。

話せるようになるために、

昨日の本のような自然な英語のショートスキットを覚えるのは、

最初は有効ですし、必要です。

 

ただ、もっと複雑な話をしたくなってきたとき、

「日本語ネイティブのおとな」は、日本語で考えてから組みたてることが多いと思います。

 

そのときに、どのくらい的確な日本語で考えているかで、

英語に置き換える時の精度が変わってきます。

 

例えばこの間、大学生のクラスでのことです。

 

英語で言おうとするけどうまくいきません。

 

「ちゃんと実験に参加しない人がいると、実験の失敗について、失敗した、ってことしかなくなって、考察が止まっちゃう」

 

なんとなくわかるような気がしますが、

うーん、これだと、英語に置き換えるのが難しいのです。

置き換えてみましたが、何を言ってるのかわからない。

 

置き換えるために、よくよく聞いてみると、内容としてはこうです。

 

「グループの中に実験に真面目に取り組まない人が一人でもいると、実験行程に間違いが生じやすくなります。実験後は、レポートを書きますが、実験の結果得られた値と理論値の差について考察を書こうとしても、行程に間違いがあると、それだけが主な原因になってしまい、他の原因を考えるのが難しくなります」

 

そのときは、英語にどんどん変換してしまうので、わざわざこんな文章を日本語では作りませんでしたが、書いてみると、こんな風です。

 

これなら英語に変換可能です。

 

日頃から、日本語で、的確な言葉で明確に、主部と述部のある文で話すことを心がけていると、英語への変換も楽になります。

 

単語だけや、体言止めでなく、完結した日本語の1文で、話す、書く、という毎日の心がけは、とても大事だと思います。

 

日本語で話しているときに、ぽつん、ぽつん、と、単語だけで話す癖がついているのに、英語になったら、いきなり文を作って話せるようになるというのは、考えにくいでしょう。

 

日本語は、語順が適当でも良い言語で、相手が察してくれる文化もありますが、

英語は、必ず主語、動詞のセットで、語順も決まっていますから、

誰が、どうする、という文にして話したり書いたりしなくてはいけません。

 

うまくできないときは、まずは、日本語で何かを説明したり、描写する文章を書く練習をしてみるのも良いと思います。

 

 

体言止めの宝庫。

an・an (アン・アン) 2015/04/22号 [雑誌]

 

 

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