中学生の男の子。
「本に単語の意味を書いていいとは言ったけど、
これじゃ多すぎて、真っ黒で、後で見るのいやになっちゃうから、
ノートに単語の意味を書き出そうね」と、言われたのに
翌週にはすっかり忘れてる。
おまけに今日は、本も、いねむりしてて、電車の中に忘れてきちゃった。
その日のページはコピーしてあげたから、
ノートに意味が書いてあればよかったのに
また辞書のひきなおし。
「数学の塾の先生にも『すぐ忘れちゃうんだね』って言われてる。
なんでかな。」
「教えてあげよっか」
「わかるの?」
「わかる。」
「なんで?」
「自分で『忘れちゃおう』って思ってるから」
「!? 思ってないよ?」
「そう? いつもここで授業終わった後、玄関の戸閉めたら、
『あー、終わった、終わった、やっと終わった!
めんどくさいことはみんな忘れて
さあ、ゲームやろうっと!』
って、思ってない?」
「!……思ってる……。思ってます……。」(顔が、しまった&苦笑い)
「数学の塾の後もそうでしょ」
「思ってる……」
「自分で『忘れちゃおう!」って決めてるんだから、
忘れちゃうに決まってるでしょ」
「確かに……」
「それで、来る前の日に、『宿題、宿題』って、
1週間放り出しておいた本を出して、あせってやるときには、
もう言われたことを覚えてるわけないよね」
「はい……」
「本当はその日に復習すれば一番いいけど、そこまでしなくても、
この後、家に帰ったら、一回、ノートと本を開いて、
『今日は、何やったんだっけ?』
って思い返すだけでいいよ。それをやってみてね。
それから、「忘れよう」って思うのをやめること。」
「わかりました……」
というわけで、さあ、どうでしょう。
でも、すごくびっくりしてたので、
少しは心に響いたかもしれません。
忘れてるのは、自分が忘れようとしてるから、
なのでした。
何事も自分で決めているのですねー。
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