ねらい、目的
えいごのいずみの英語教育のねらいは、人格形成のバランスをとることです。外国語に触れることにより、日本語にはない音、リズム、アクセントなどに馴染みながら運動感覚を育てることが、言語感覚(言葉を「言葉」と認識する感覚)を育てます。また、生き生きとした授業を通じて生命感覚を育み、最終的には豊かな概念感覚(言葉の意味を捉える感覚)を育てることを目的としています。
12感覚論については、3月8日の講座でお話しします。
小学生の6年間は、いわば畑を耕す時期です。このとき、日本語とは違う空気や栄養を鋤きこみ、後で大きく育つための根を、のびのび、しっかり張らせる土壌作りの時期にあたります。
授業
通常は、毎回80分です。長そうですが、低学年はクレヨン、高学年は色鉛筆で、スケッチブックに絵や線を描いていると、80分は、あっという間です。基本的に、授業は英語と日本語で行います。宿題はありません。
授業の流れ
挨拶
歌、詩の暗誦
ゲーム
学年によってはお話
1年生 フォルメン(線描)、
2年生〜3年生 アルファベットと絵
4年生以降 フォニックスとマインドマップ
5年生後半以降 文法の導入
クロージング
英語と1年生という時期について
シュタイナー教育では、人間を7年の周期でとらえます。
0〜7歳 (身体を作る、意志の力を育てる時期)
生まれてから最初の7年間は、身体が大きく育ちます。この時期には、毎日、一定の健やかなリズムのある生活をし、たくさん眠り、身体を育てることを第一に考えます。そうすることで、生きる基礎となる、意志の力が育まれます。そのためにも、この時期には、なるべく知的なことはしないようにします。知的な頭部への働きかけは、子どもの身体を育む力を削いでしまうからです。
この時期の子どもに何か教えるときは、言葉による説明ではなく、模倣の力を使うようにします。模倣の力とは、「真似」のことです。この時期のこどもは、とにかく真似をしたがります。例えば、歯を磨く習慣をつけさせたいときは、お母さんが嬉しそうに楽しそうに磨くと、こどもは真似をして磨きたがります。自分は磨かずに「磨きなさい」というのではなく、「一緒に磨こうね」というのが、この時期のこどもへの働きかけ方です。
7〜14歳(感情を育てる、真、善、美を感覚的に学ぶ時期)
子どもの歯が抜け始めると、頭部と胴体と手足の配置が、大人に近い体型になってきた印です。身体がある程度育ち、感情の部分に働きかけながら、知的な学びをする時期に入ります。
1〜2年生という時期は、ある程度学びへ向かう身体の準備も整いながら、まだ模倣の力が強く残っている時期です。この時期から外国語を学ぶことで、外国語に特有の音や、リズム、アクセントを知的にではなく、感覚的に身につけることができます。共感の世界に生きている時期なので、空気を吸い込むように外国語の音、リズム、アクセントを取り込むことができます。
ですから1年生の時期は、楽しく、手遊びや、日本で言えば「かごめかごめ」などのような身体を動かす素朴な遊びや、ゲームをたくさんしながら、英語に浸ります。
また、スケッチブックとクレヨンで、2年生から学ぶアルファベットにつながっていくようなフォルメン線描をたくさんします。線を左から右に引いたり、丸を描いたりするのは、色によってはこどもの気質を整える良い練習にもなります。
コメントを残す