9月3日の土曜日、ホリスティック学び舎 まんまるで、小学校高学年向けの英語の体験教室をすることになりました。
最後の小学生のクラスが終わって3年くらいになりますので、久しぶりです。今まで小学生に教えるときのことについては書いてきませんでしたが、えいごのいずみの原点は小学生クラスです。今まで、1年生から6年生までは、3回教えています。
小学生のクラスは、シュタイナー教育*0の考え方や方法に学んでクラスを作ってきました。ただし、シュタイナー学校では週に2回以上、外国語の授業がありますので、週に1回、90分のえいごのいずみは、独自の授業内容になっています。
小学生は、グループで教えます。実績は、2〜8人くらいですが、最小人数は2人よりも3人の方が良いと思います。
今時の小学生は忙しいので、クラスは週に1回、宿題はありません。
1年生
歯の抜け変わる7歳くらいまで、子どもは周りの真似をしながら大きくなります。1〜2年生は、まだこの模倣の力が強く残っています。先生が手を万歳すれば、一緒に万歳してくれますし、♪Raise your hands above your head と、歌えば、とくに「はい、歌って」などと言わなくても、一緒に歌ってくれます。この模倣の力を使って、クラス全員で何か一緒に歌ったり、言ったりする、というのがこの時期のこどもです。
耳と口、身体を使ってできることを中心に、発音、リズム、アクセントなどを身体に入れてもらいます。
また、この時期のこどもは、集中して長く一つのことをやるよりも、どんどんいろいろなことに興味が移っていく多血質*1が強い、という特徴があります。なので、一つのことを一回の授業の中でずっと繰り返しません。
ある日の1年生の授業を書き出すとこんな感じです。
全部英語で行います。
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始まりの笛(リコーダー、ペンタトニック音階*2の調べ)
歌 名前、身体の部位などを指すもの、数など、数曲
ゲーム 手に石をにぎって回し、誰がもっているのか当てる
フォルメン線描 *3
身体の動きで、直線(縦)の動きをしてみてから
座って
先生が前にお手本を見せて、それを見ながら
画用紙に縦の線を上から下へ描く練習
クロージング
ろうそくを灯す
終わりの歌
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大人が見ると、なーんだ、これだけ、という感じですが、
例えば6人くらいいると、これだけで、90分はあっという間です。
名前の入る歌のときは、一人一人の名前を呼んで歌いますし、
ゲームをすると、ずっと石をにぎっている人とか、
ぜったい自分が最後に石を持っている人になりたい人とか、
いろいろなことが、おこります。
また、簡単な線を描くときでも、
こどもたちは、一人一人、「クレヨンの色、これでいいですか」とか、
どういう向きで画用紙を使うのか、とか、
最初は全部先生に確認してもらいたがるので
とても時間がかかるのです。
May I go to the bathroom?
(トイレに行ってもいいですか?)など、
そういうこともだんだんに英語で言えるようにします。
この時期の子どもは、みんなと一緒ならできますが、一人になるとできません。ですから、保護者の方には、おうちで「何をやってきたか言ってごらん」というのはやめてくださいね、と、お話ししておきます。
中には知的な子がいて、日本語で意味をいちいち確認したがることもありますが、たいがいの子は、なんとなく過ごしていくなかで、少しずつ覚えてくれます。訳す癖をつけると、英語と日本語の間の壁を立ち上げてしまうことにつながるので、なるべくしないようにします。
*0 シュタイナー教育 一般論として、とりあえずwikipediaを貼ります。
*1 気質についてはこちらをご覧ください。
*2 ペンタトニック音階
レミソラシの5つの音でできる音楽を使います。この音階は、浮遊感があり、小さな子に向いていると言われています。
例えば、日本の童謡では「うみ」「たなばた」などは、この音階でできています。
*3 フォルメン線描
シュタイナー学校では、シンプルな直線や曲線から始めて、だんだんに幾何などへつなげていく線描を教えます。えいごのいずみでは、アルファベットの導入は2年生の秋から1回に1文字ずつ始めますが、(シュタイナー学校の外国語の授業では3年生もしくは4年生以降です)その前段階として直線や曲線を描く練習としてフォルメンを取り入れています。
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