小さい子のお手伝い

えいごのいずみ蕨は、週3回、公民館を使わせていただいている出前授業なので、いつも大荷物です。

お母さん方が、クラスの前と後に荷物の搬入、搬出、季節のテーブルのセッティングなどを手伝ってくださいます。

特に昨日書いた3年生のクラスは、いろいろ体幹関連のアクティビティも他より多くしています。床の雑巾掛けをしたり、ヨガマットも敷いてフロアエクササイズしたり、二人の80分のクラスなのに、いったい何をしてるんですか?というくらい荷物があります。

終わるのが6時なので、お迎えに来てもらっていますが、このとき、小さな弟妹も一緒に来ます。この3歳と5歳(かな)の子たちが、率先して荷物を持ちたがってくれるのです。バケツなどの取り合い(笑)

「お手伝いする〜」って。

これが本当に嬉しいのです。実際助かります。

「人の役に立つのが嬉しい」

素晴らしいでしょう。

これは9月の講座のときのもの。わたしの季節のテーブルはてきとーです(笑)

以下は、2007年にベストセラーになった内田樹の『下流志向』の内容の一部を、私が自分なりに消化したことです。

「子どもが最初の社会参加していく機会は、以前は、家の手伝いをすることだった。そしてそれはお風呂の火加減を見ることだったり、薪割りだったり、大人は、子どもの労働によって、本当に助かっていた。でも、家の中がどんどん便利になり、子どもの出番がなくなってしまった。今では、むしろ、良い子とは、何もしないで大人しくしていてくれる子のことである。

その結果、子どもの初めての社会参加が、お金を払って何か買うこと、すなわち消費者行動になってしまった。子どもが払っても大人が払っても100円は100円。お店もマニュアル対応なので、「ありがとうございます」と言ってもらえる。

お金に対して、子どもはすごい全能感を持つようになる。

そうすると、学校に行ったとき、消費者としての態度で勉強に臨むようになる。

でも、勉強や、学びというのは、100円出したからと言って、同じ結果をもたらしてくれるものではない。当たり前ですが。自分でやってなんぼ。

でも、消費者としての態度が身についているので、
「先生、この字を習ったらどんないいことがあるんですか」と、質問するような子どもが出現する。要は、いくら稼げるようなことを自分たちに教えてくれるのか、ということ。

「こんなにがまんしてここに座らせるってことは、何かお金になること教えてくれるんでしょうね。」

実際、えいごのクラスでも「これがいったい何の役にたつんですか」とか、月謝袋を見て「おれたちのお金をこんなにとりやがって」などと言う子がいます。びっくりしますけど、消費者様なんですね。

だから、自分がやりたくない、チャレンジングなことに出会うと、「めんどくさい」って、平気で言うんでしょう。すごいです。

だってお金を払ってるんだもんね。

消費者である限り、自分の方が偉いと思ってるんです。で、
「ねえ、もっと何か面白いことやってよ。え、ないの?じゃあ、参加しない。」
(っていう態度。)

だから、「ねえ〜したい」ってリクエストしてきます。基本的にリクエストにお応えすることはありません。

わたしは教師で、学びの場を全力で提供しており、学びは消費活動ではないからです。

その代わり、リクエストを超える、こどもには予想もつかない、必要な次の学びを用意しています。ふふふふふ。

詳しくは、内田樹の『下流志向』を読んでいただきたいのですが、親たちの世代が既にどっぷり消費者ですから(私も含めて)、子どもたちがそうなってしまうのはある意味仕方がない。

だからこそ、小さいときに、自発的に人の役にたてるのが楽しい、自分の好きなお母さんや、お父さん、この先生のために役にたちたい、という気持ちを抱けることは、本当に貴重で、大事です。

最初の社会参加が消費者活動ではなく、お手伝いであること。お金を間に挟まない、愛から出た労働であること。

無償のお手伝いをして、だれかが喜んでくれること、誰かのためになにかしてあげたい、することがうれしい、という気持ちが抱ける、ということは、小学校へ入ってからの学びの段階に入っても
「この先生が好きだからもっとこの本を読みたい」
「昆虫が好きだからもっと知りたい」
という、「お金を間に挟まない発想の癖」をつけていくことにもなります。

ひいては恋愛もできる人、人を愛することのできる人に育っていきます。

たぶん、今、若い人で恋愛できない人が増えてるっていうのは、このこととかなり関係あるんじゃないかと私は密かに思っています。損得勘定が先にたって、恋愛なんて、できないんじゃないか。

ですから、小さいときのお手伝いは、とてもとても大事だと思います。
ぜひぜひ、お家でも、お子さんがお母さんのために手伝いたい、という様子を見せたら、積極的にやってもらって、助かるわ、ということを伝えてください。

洗濯物を畳むことや、掃除機をかけること(ロボット掃除機は禁止ですね)、テーブルを台布巾で拭くこと(ペーパータオルだと絞ることを学べないので、台布巾を洗って絞る方がいいです)、ちょっとしたものを包丁で切ること、ぜひぜひ手伝ってもらってください。

小さな子どもは、お母さんが大好きです。
そして愛するお母さんの役にたちたいのです。


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