もう6月に入りました。夏休みの計画をそろそろ立て始める方もいらっしゃるでしょう。
小学生から高校生までを教えていて思うのですが、
ぜひ、自然の中に行って、丸ごとの自然体験をさせてください。
丸ごと、というのは、
虫がいたり、
暑かったり、
寒かったり、
火を使ったり、
暗くて怖かったり、
普段の都会の生活ではしていない、
こどもの言うキモイ、不快なことも含めた体験、ということです。
できれば、ホテルなどの宿泊施設ではなく、キャンプや、廃校に泊まるとか、ある程度、不自由な方が良いでしょう。
ゲームの機械は家に置いていきます。アウトドアな遊びや、ご飯作りなどの労働も組み込みます。
親が、忙しかったり、そもそもそういうことが嫌い、もしくは、できない時は、こどもキャンプとか、そういうところに送り込むのも「あり」です。
本当は、日々、もっと自然に晒される機会があれば、わざわざこんなことをしなくても良いのですが、都会に暮らしていると、キッチンがI Hであれば、日常的に炎を見ることすらほとんどありません。
暑いから、寒いから、または、雨が降っているから、と、車で送り迎えしてもらっていたり、
また、大人の都合を優先させて、家ではとにかく静かに、大人しく、家を汚さないように、生活させられているとか、
こんなこどもは珍しくありません。
このような、人工的な環境のもとで、不潔さや、不快さから、庇護されすぎていると、いろいろ弊害が出てくることもあるのです。
例えば、
こどもなら、例えば、アナログなゲームなどの機会が設定されている時、
・負けるのが嫌だから、最初から真面目に参加しない。勝負しない。
・負けが見えてくると、キレて暴れる。
また、
・推測して答えをホールドしておくことができない。
・答えがわからないことを考えられない。
・教えてもらえないことに耐えられない。
もっと大きくなってくると、
・自分は平和主義だから、などと言って、無関心を装っているうちに、どんどん感覚を鈍麻させていき、感情が表せなくなる
などです。
そして、
進路決定の際に大きな問題になります。自分のやりたいことがわからないからです。
もしくは、身体に問題が出てきたりします。
必ずそうなるわけでもありませんし、逆に夏休みにキャンプに行ってさえいれば、良いと言うわけではありません。
それでも夏休みにも人工的なプールや、遊園地へだけ行くのでは、自然にさらされる機会を失います。
意志の力を育てるのに、自然の中での体験は必要です。
人知を超えた、どうにもならない圧倒的な体験が、山や海に行くと、できます。
例えば、海水浴だって、
海は、水を飲んでしまったら、すごく塩っぱいし、波に足を取られます。
潮風はベタベタします。砂も水着の中に入ってきます。綺麗な生き物も、気持ち悪い生き物もいます。
海藻が絡んできてびっくりします。ゼリーかと思うとクラゲです。
何か裸足で踏んでしまえば痛い。でも誰にも文句が言えません。自分がそれを踏んだのです。
でもボードなどで波に乗れれば、、、、楽しい!!予測できない動きと、すごいスピードで、岸まで運んでくれます。
ぜひ、できれば、ご家族で、それが難しければ、こどもだけでも、こども用のキャンプへ、
1人なら、9歳くらいから、泣いてもいいから行かせてください。
帰ってきてから、やっぱり嫌だった、2度と行かないというかもしれません。でも行った方がいいのです。
親はアウトドア嫌いでも、子供は「楽しかった」と言うかもしれません。
できれば毎年。慣れて、スキルが上がってくれば楽しくなります。
一見、嫌な、キモイ、汚い、不便な体験と、そして人間には作り出せない、素晴らしく美しいものを
見て、聞いて、嗅いで、お家とは違うものを食べる体験をさせてください。
それが、この地上の本当ですから。
そして、それは体験なしには、いやかどうかもわからないのです。
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